私はYUKIと言います。主に香港を拠点として通訳や市場調査の仕事をしています。普段は妻と一緒に香港に住んでいますが、中国に出張に行くことも多く、その中には東莞市という都市も含まれています。
東莞市はローカルな都市で、外人にはまだ知られていないスポットも多く、妻と一緒に一週間ほど旅行に行くことにしました。旅の目的は中国のローカルなテイストを味わいつつも、大自然が堪能できる観光スポットを回ることでした。広東省や香港などの中国の南部の料理は、割と繊細で淡泊なものが多く日本人にとっても楽しめる料理が多いというのでも、南に位置する東莞市を決めた理由です。
まだ外国人には知られていない、中国のローカルなテイストが楽しめる観光スポット、一般人でも購入可能な中国有数の卸売市場を紹介します。
目次
おすすめ宿泊エリア①:『松山湖』
まずおすすめするのが「松山湖」です。東莞市はとても大きな都市で、日本でいう「区」や「町」のようにいくつかの地域に分けられています。その中でも、一番大自然が堪能できるのが松山湖です。松山湖は中国でも自然と産業が共同できる開発区として指定されています。
『松山湖』が宿泊エリアとしておすすめな理由を教えてください。
松山湖は、中国でも自然と産業がバランスを保つという事をコンセプトにしている開発中の地域です。その名前の通り「松山湖」が中心に位置しており、その周辺に大学や工場やホテルなどが建設されていますリゾート開発地です。
ですが、環境保護のため建設物が多くありません。工場も建設されてはいますが、森の中や丘の上といった所にあって自然に景観を損なわないようにとの意識が感じられます。松山湖の形は星形になっていて、その面積は72㎢と中国でも有数の淡水湖です。湖周辺には遊歩道が敷設されており、湖を一周する事ができます。貸自転車もあるのでそれを使ってサイクリングを楽しむ事ができます。自転車を使って湖を一周すると最低4~5時間かかるといえば、大きさをイメージしやすいのではないかと思います。
松山湖は自然を満喫したい、静かな時間でゆっくりしたいというには最適です。ホテルは外国人向けで、ホテルの多くは湖に面しているためウォータースポーツなどをホテルから出ずに楽しむ事ができます。中国の休みの時期は人でごった返しますが、それ以外は人がとても少ないので優雅な時間を過ごせるはずです。
おすすめ宿泊エリア②:『虎門』
東莞市はそれぞれの地域によって栄えている産業が違います。二つ目のおすすめの「虎門」は服や布の卸売りで有名な都市です。街自体は大きくありませんが、かなり大きな卸売市場が二つありますし、中国大手のショッピングモールも三つあります。
『虎門』が宿泊エリアとしておすすめな理由を教えてください。
虎門の中心地は「黄河时装城」です。二つある卸売市場のうちの一つです。服に関連したあらゆるものが売っています。大型のビルが周辺にいくつかありますが、その各フロアーに小売店が星の数くらいひしめいています。見た目はそれほどきれいでない店もありますが、その多くが海外と取引しています。
私が実際に見た店では、子ども用の服が10元(約150円)で売られていましたが、ユーロのタグもついておりヨーロッパでは150ユーロ(約2,000円)で売っているということです。クオリティに関してはしっかり選ぶ必要がありますが、自分の気にいったものがあればとってもお得な買い物ができる場所です。
黄河时装城は服の卸売り市場ですが、バスで10分ほどの所には布市場もあります。布と革製品、さらにそれに付随するボタンや金属の部品などを売っています。外国人のバイヤーが多いそうです。中国の卸売り市場の利点の一つは、個人でも購入が全然可能だという事です。さらに、値段の交渉がとても簡単で7~8割の値段まではスムーズに落とせます。服を見るのが好きな人は、一度行ってみる価値はあるのではないかと思います。ただ、中国語を話せる人と一緒に行かないと、値段を高く提示されることもあるので気をつける必要があります。
おすすめ宿泊エリア③:『長安』
「長安」は、電子部品の工場で発展した街です。大都市深圳に面している町で、交通面でとても便利な所に位置しています。長安も大きな町ではありませんが、外国人向けのホテルやレストランがとても多いのが特徴です。日本語を話せる人も多いので、中国初心者でも安心して観光できる所です。
『長安』が宿泊エリアとしておすすめな理由を教えてください。
東莞は電子系企業の工場が多いのですが、その中でも長安はとても自然とのバランスがよく住みやすい街です。数年前までは多くの日系企業が長安に工場を持っていたため、日本人向けのお店やレストランがとても多いのが特徴です。イオンやスターバックスなど日本人になじみの店もあるので、もしも日本の製品が必要になった時などにも安心でします。さらに、ゴルフクラブもあり、中国の富裕層や長期で滞在する外国人のための施設になっています。
長安では、日本料理も食べられるのですが、ここではローカルでリーズナブルな中国料理を楽しむ事ができるというのが一番のセールスポイントです。例えば、锦绣酒楼というホテルが中心通りにありますが、その2階では、ベジタブル専用のバイキングを20元(約320円)で楽しむ事ができます。今中国では野菜だけのバイキングがとても人気で、至る所にお店があります。長安では、その流れを汲んでホテルでベジタブルバイキングを提供しています。私も実際に行ってみましたが、西洋人や黒人なども多く、中国ならではの野菜を使った炒め物や蒸し料理などを存分に楽しめました。
あなたが宿泊したホテルについて教えて下さい。
私が泊まったホテルは長安国際酒店、英語名では(Parkview Hotel Dongguan)です。 私の宿泊したプランの値段は日本円で1泊11,000円したのですが、日本とほぼ同じレベルのサービスを受けられます。
受付でも英語が使えますし、日本語が使えるスタッフもいるとの事です。一階にあるレストランもとても静かで、朝食の味も十分に満足できるものでした。ただ、朝食の種類がもう少し多かったらというのが本音です。
このホテルはロケーションがとても良く、前方にはメインストリート、後ろには長安公園、横には長安タワーがあります。夜になると、長安タワーがライトアップされますし、メインストリートを中心にした市街の夜景も楽しむ事ができます。長安を一望するには最高のロケーションにあるホテルです。
まとめ〜東莞市を旅するあなたへ〜
中国というと良いイメージを持っていない人も多いかもしれません。ですが今回紹介した地域はまだ外国人には知られていない中国人が旅行で行くような観光スポットで、観光客もまだ多くないので真の中国を体験できるのではないかと思います。
さらに、南の地域は穏やかな人も多く、日本人には過ごしやすい環境ではないかと思います。中国を体験したいという人は、是非積極的に計画してみてください。