昨年の夏まで一年間、バンコクに滞在していました。帰国から半年がたち、日本は寒い冬になりましたが、バンコクは一年を通して一番過ごしやすい乾季です。日本の寒さを逃れ、雨が全く降らない南国の気候を楽しむため、また友人と会うこと、現在も習っているカービングの腕を磨くためにスクールに通うことも目的に9泊10日でバンコクに滞在してきました。昨年10月に前国王が亡くなり1年間の服喪はまだ明けていませんが、観光に支障はありませんでした。
バンコクで滞在すると良い3つのエリアの魅力をお伝えします。また、大都市バンコクの楽しみ方はタイ料理やナイトライフ、観光だけではありません。あまり知られていないアクティビティーもありますのでその一端もご紹介したいと思います。
目次
おすすめ宿泊エリア①:チャオプラヤ川沿い
チャオプラヤ川の眺めと豪華なホテルステイを楽しみたいなら川沿いのホテルに宿泊することをお勧めします。アガサ・クリスティーが執筆するために宿泊したという有名なオリエンタルホテルもマンダリンオリエンタルと名を改めてこのエリアにあります。川は決してきれいではありませんが、様々な船が行きかい、夜は川面に煌めく町明かりを眺めるだけでも十分趣があります。
『チャオプラヤ川沿い』が宿泊エリアとしておすすめの理由とは?
このエリアは何といっても船が使えるのが便利です。個人旅行でも船に乗れば三島由紀夫の小説で有名なワット・アルン(暁の寺)や黄金の涅槃仏のワット・ポーなどに、渋滞に巻き込まれることなくアクセスできます。観光客も多いので、船着き場には英語のできるスタッフがいてチケット購入や乗り方を案内してくれます。また、BTSの駅もありますのでセントラルやスクンビットへショッピングやダイニングにも気軽に行かれるエリアです。
マンダリンオリエンタルをはじめ、ヒルトンやシェラトンなど名の通った大型ホテルのレストランでは世界各国の料理が日本よりはかなりリーズナブルに楽しむことができます。2時半過ぎからのアフタヌーンティー、日曜のサンデーブランチなどはあまり日本では浸透してない習慣ですが、それらが開催されるのもホテルのロビーやダイニングですので、現地駐在の日本人もこのエリアに出向いて楽しんでいます。
雨と暑さを避ければ、バンコクは一年中野外で過ごせます。プールサイドでくつろいだり、オープンエアーのテラスで食事をしたり、海こそありませんが南国のリゾート気分を味わうにはこのエリアのホテルが良いでしょう。
おすすめ宿泊エリア②:スクンビット
ブランド物やちょっと洒落たエスニックな土産、恋しくなった日本食や日本語でのアクティビティーを求めるならスクンビットエリアがお勧めです。
スクンビットとは大通りの名前で、通りに沿って電車(BTS)も走っているので各地へのアクセスが良いエリアです。日本人が多く住んでいる地域でもありますので、日系のレストラン、ホテル、ショップもこのエリアに集中しています。日本の旅行会社も何社かあり、現地ツアーの手配をはじめ各種のサポートを日本語でしてくれるのでとても便利です。
『スクンビット』が宿泊エリアとしておすすめの理由とは?
伊勢丹はじめ大型ショッピングセンターがいくつもあり、買い物には事欠きません。地震がなく、建築基準も緩やかなタイでは目を見張るような建物がいくつもあります。スクンビットエリアにあるデパートの中にも広いスペースを贅沢に使った建物が多く、特にプロンポン駅直結でできたエムクォーティエ(デパート名)は一見の価値ありです。螺旋状に配置されたレストラン、張り出しテラスからのバンコクの眺め、夜のイルミネーションなど一見の価値があります。
高いビルの屋上にあるルーフトップバーもこのエリアにいくつかあります。フェンスが低い所も多く、360度バンコクの景色を眺めながらカクテルなどを飲むのは思い出深い経験になるでしょう。日暮れから町の光が煌めく夜にかけてがお勧めです。
スクンビットエリアは日本人が多く住んでいることもあり、日本人向けのアクティビティーが充実しています。旅行者でもタイダンス、カービングなどの一日体験ができます。手配はHISやJTBなどの大手旅行代理店でしてくれます。タイの衣装を着て記念撮影もできますよ。また、これらの旅行会社では様々な現地ツアーやレストラン予約代行などもしています。場合によっては個人で手配するより安価ですので利用してみてはいかがでしょうか。半日からの観光アテンドもあり、アユタヤをはじめカンチャナブリ、アムパワーなどバンコク近郊の見どころにも連れて行ってくれますので、通り一遍の観光に飽きたら旅行会社を訪ねてみてください。
おすすめ宿泊エリア③:旧市街(カオサン)
若い人ならカオサンを中心とした旧市街エリアに宿をとるのも良いかもしれません。バックパッカーの聖地と言われるカオサンには手ごろな宿がいっぱいあり、世界各地からの旅人と交流できると共に、タイらしさを味わえる地域でもあります。
『旧市街(カオサン)』が宿泊エリアとしておすすめの理由とは?
旧市街エリアには王宮(エメラルド寺院を含む)やたくさんの寺院、動物園などがあります。バンコクの3大観光地の王宮、ワット・アルン、ワット・ポーはすべてこのエリアにあります。BTSが通っていない地域なので他の地域に行くにはバスやタクシー、または船などを利用する必要があります。バスは路線が複雑でタイ語以外は通じないので観光客にはハードルが高い乗り物です。バンコクのタクシーは安価ですが、英語がなかなか通じない場合があります。以前はあまり信用できない運転手もいたようですが、規制が厳しくなりだいぶ改善されました。利用するときはメーターを使うよう指示してください。
このエリアは何といっても趣があります。高い建物もあまりなく、昔のバンコクの雰囲気を残しているところも多いです。若者が集まるので、リーズナブルに土産物、食事、生活用品などが手に入ります。また、大規模な市場も多くあり、狭い路地や山積みになっている商品を見るだけでもタイを感じられます。ただ、王宮付近は観光客目当てのビジネスが横行しており、トラブルも多発しているので要注意です。
実際に宿泊したホテルを教えて下さい!
スクンビット駅に隣接するエンポリアム・スイーツは駅直結でとても便利です。雨季のスコールや暑季といわれる時期(3~5月)のうだるような暑さを避けるためにも駅直結というのは大きなメリットがあります。ここは朝食もとても豪華です。プールやフィットネスも立派で、外部からお金を払ってメンバーになる人も多い施設です。
今回宿泊したアソーク駅に近いティンツ・オブ・ブルーホテルは駅から10分ほど歩くものの、ホテル全体をお洒落にまとめた居心地の良いブティックホテルでした。スクンビット通りまではトゥクトゥクのサービスがあり、帰りも時間を合わせればトゥクトゥクに乗って帰ってこられます。
このホテルの朝食会場は緑に囲まれているようにうまく配置され、リゾートの雰囲気を感じながらおいしいしぼりたてフルーツジュース、挽きたてコーヒーなどが組み込まれた朝食を食べることができます。洋食だけでなく、日替わりでタイ料理が食べられるのもポイントが高かったです。小さいながらもプール、フィットネスもあります。洗濯スペースもあったのが長期の旅行には助かりました。
まとめ〜バンコクを旅するあなたへ〜
年間3000万人の観光客を呼び寄せるタイの首都バンコクには、旅の目的に合わせて幅広い宿、食事、アクティビティーがあり、何度行っても飽きることがありません。また、世界各国から新進のものを取り入れるタイ人気質もあり、例えばカフェなどは日本よりも発達しています。凝った内装にこだわりのカフェご飯、おいしいコーヒーやスイーツが味わえます。郊外にはゴルフ場がいくつもあり、1人に1人キャディーがついて贅沢に楽しめます。
バンコクは日々発展しており、新しい建物や娯楽施設が次々と建設されていますので行くたびに新しい発見があるはずです。リピーターの方は、通り一遍の観光から離れてディープにバンコクを楽しんで欲しいと思います。